2025年度第2回JTFセミナー報告
日 時:2025年8月7日 (木)
開 催:Zoomウェビナー
テーマ:医療通訳最前線
講演者:澤田 真弓(サワダ マユミ)メディフォン株式会社 代表取締役 CEO
<登壇者のプロフィール>
日本で大学卒業後、北京・ロンドンへの留学を経て帰国。グーグル合同会社で働いた後、2014年mediPhone(メディフォン)事業を創業、「新しい多様な社会のための医療インフラをつくる」ことをミッションに、医療機関向け外国人患者受入れ支援のmediPhoneと企業向けクラウド健康管理システムのmediment(メディメント)を開発、運営。日本医師会や厚生労働省、全国の88,000以上の医療機関や企業が利用する。2022年第4回日本サービス大賞優秀賞(mediPhone)及びHRテクノロジー大賞特別賞(mediment)を受賞。東京外国語大学 外国語学部欧米第一課程英語専攻卒、インペリアルカレッジロンドン大学院経営学修士(MSc)修了。
参加者数:52人
概 要:
令和6年6月末時点での在留外国人数は358万8,956人に達し、前年から5.1%増加しています※1。また、2024年の年間訪日外国人旅行者数は36,869,900人と、コロナ前の2019年を115.6%上回る水準に回復しました※2。こうした在留・訪日外国人の増加に伴い、医療機関での外国人患者受入れニーズは急増しており、安全かつ円滑な受入れ体制の整備が喫緊の課題となっています。
厚生労働省の令和5年度「医療機関における外国人患者の受入に係る実態調査」では、全国335二次医療圏のうち86.6%が何らかの通訳・多言語対応体制を整えている一方で、約13%の医療圏では依然として支援体制が未整備であることを伝えています。
また、観光庁と厚生労働省が連携して公開する「外国人患者を受け入れる医療機関リスト」では2025年4月に情報更新しており、年々多言語窓口設置や遠隔通訳対応医療機関が増加している状態が伺えます。
これらの最新動向を踏まえ、本セミナーでは医療通訳が解決可能な具体的課題や、遠隔医療通訳・機械翻訳ツールの導入ポイント、さらには医療通訳者に求められるスキルセットについて詳しく解説します。
※1 出入国在留管理庁 令和6年6月末現在における在留外国人数について
※2 日本政府観光局 訪日外客数(2024年12月および年間推計値)
<講演のポイント>
- 外国人患者受け入れにおける課題
- 医療通訳の種類と活用方法
- 医療通訳者に求められること
<参加者のアンケートより>
- 全体像と具体例の両方を聞く事ができました。質疑応答の内容から、現実的な状況も知る事ができました。
- 通訳シミュレーションも非常に実践的で参考になりました。前半の音声が聞き取りにくかった点が、唯一残念でした。